すきっ歯｜博多で矯正歯科なら「むらつ歯科クリニック」

矯正治療では、ワイヤー矯正やマウスピース矯正を使って、前歯の位置や角度を少しずつ動かし、歯と歯の間のすき間を閉じていきます。
歯は、骨の中で「弱い力をかけ続ける」とゆっくり動く性質があるため、その力を利用して理想的な位置へ誘導していくイメージです。
前歯だけをギュッと寄せるのではなく、奥歯の位置や噛み合わせの高さも一緒に整えることで、見た目と噛みやすさの両方のバランスをとっていきます。すき間が大きい場合は、歯の大きさや顎とのバランスを見ながら、必要に応じて歯の形を少し整えたり、被せ物などの治療を組み合わせることもあります。
すき間がしっかり閉じたあとも、そのままにしておくと元の位置に戻ろうとする力が働くため、リテーナーという保定装置で新しい歯並びをキープします。
こうして「すきっ歯を閉じる→噛み合わせを安定させる→きれいな状態を保つ」という流れで、長く笑顔に自信が持てる口元を目指していきます。

ワイヤー矯正がおすすめになるのは、前歯の間だけでなく、何本かの歯の間にすき間があるすきっ歯や、すきっ歯とデコボコした歯並びが同時にある場合です。
細いワイヤーで1本1本の歯をしっかりつかまえられるので、「すき間を閉じる＋歯並び全体を整える」ことを同時に進めやすくなります。
また、前歯が前に出ている・噛み合わせが深い・左右のバランスが気になるといったお悩みがあるときも、ワイヤー矯正が向いていることが多いです。奥歯を含めた噛み合わせ全体をコントロールしやすいため、「見た目だけでなく、しっかり噛めるように整えたい」「あと戻りしにくい安定した歯並びにしたい」という方におすすめの治療方法です。

ワイヤー矯正でのすきっ歯治療は、まずカウンセリングとレントゲン・写真・歯型などの精密検査からスタートします。
その結果をもとに治療計画を立て、装置を装着したら、月に1回くらいのペースで通院しながらワイヤーの調整を行っていきます。軽いすきっ歯であれば、治療期間の目安はおよそ6ヶ月〜1年ほどです。
食事の際は硬いもの・粘着質なものを控えめにし、装置のまわりまで丁寧にブラッシングしていただくことが大切です。ワイヤーが外れたあとは、そのままだと歯が元の位置に戻ろうとするため、リテーナー（保定装置）を使って、新しく整えた歯並びをしっかりキープしていきます。

インビザラインが特におすすめなのは、軽度〜中等度のすきっ歯で、前歯の間にすき間があるものの、歯並びのガタつきや顎の骨格に大きな問題がないケースです。
たとえば「前歯の間が2〜3mmほどあいている」「何本かの歯の間にすき間はあるけれど、全体の並びはそこまで乱れていない」といった状態がイメージしやすいと思います。
また、仕事柄人と会う機会が多く、「できるだけ装置を目立たせたくない」「食事中は外しておきたい」という方にも向いています。一方で、すき間がとても大きい場合や、歯の本数不足・顎のアンバランスが大きい場合は、ワイヤー矯正や他の治療との併用を検討した方がよいこともあります。

インビザラインは、軽度〜中等度のすきっ歯にはとても良い方法ですが、どんなケースにも向いているわけではありません。

前歯の間が大きくあいている、何本も歯が足りない、生まれつき歯がとても小さい、顎の骨格のバランスが大きく崩れている…といった場合は、インビザラインだけでは十分な改善が難しいことがあります。
また、歯周病で歯を支える骨が痩せている方や、1日20〜22時間の装着がどうしても守れない生活スタイルの方も注意が必要です。こうしたケースでは、ワイヤー矯正や被せ物などほかの治療を組み合わせたほうが安心な場合もあるため、まずはお口全体をしっかり検査したうえで、最適な方法を一緒に相談していくことが大切です。